トップページへ >> コラムのページトップ >> パスモとスイカの違い〜どっちを選べばいいか?
ここでは、スイカ(Suica)とパスモ(PASMO)ではどちらを選べばいいのかという観点から、両者のちがいなどを角度を変えて比較しつつ検証したいと思います。
中には両方持たなければいけないと誤解している人もいるので、選択の際の参考にしてみてください。
両者は相互利用の関係にあり、共通する面も多いので、どっちでも同じじゃないかと思われがちですが、実際は細かい点で違いがあります。
そこで、まずは両者の基本的な機能を表にしてみました。
スイカ(Suica) | パスモ(PASMO) | |
---|---|---|
オートチャージ | 対応カードがあれば可 (他業種提携カードが多い) | 対応カードがあれば可 (私鉄提携カードが多い) |
モバイル型 (おさいふケータイ) |
あり | なし |
ポイント特典 | Suicaポイントクラブ | 独自ポイント制度はなし(但し、クレジットカード併用により、乗車ポイントが付くものがある) |
相互利用 | PASMO、ICOCA、TOICA、Kitaca、SUGOCA、はやかけん、nimoca、manaca、Pitapa | Suica、ICOCA、TOICA、Kitaca、SUGOCA、はやかけん、nimoca、manaca、Pitapa |
チャージ方法 | クレジットカード/店頭/券売機・チャージ機/パソリ/オートチャージ/銀行(おさいふケータイのみ) | 店頭/券売機・チャージ機/クレジットカード(オートチャージ) |
発行枚数 (2017/1月時点) |
6309万枚 | 3252万枚 |
利用可能地域 | 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・群馬・栃木・山梨・仙台・新潟)、東海圏のTOICA利用地域(愛知・静岡、三重・岐阜の一部)、関西圏のICOCA利用地域(京都・大阪・神戸とその近県の一部地域、岡山・広島)、北海道のKitaca利用地域、九州のSUGOCA利用地域、福岡のnimoca・はやかけん利用地域、manaca、Pitapaの利用地域 | 首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城・群馬・栃木・山梨・仙台・新潟)、東海圏のTOICA利用地域(愛知・静岡、三重・岐阜の一部)、関西圏のICOCA利用地域(京都・大阪・神戸とその近県の一部地域、岡山・広島)、北海道のKitaca利用地域、九州のSUGOCA利用地域、福岡のnimoca・はやかけん利用地域、manaca、Pitapaの利用地域 |
以前は、SuicaとPASMOでは利用可能地域に大きな差がありましたが、2013年3月に大きな相互利用サービスが開始したことで、その差はなくなりました。
ただ、細かい点でそれぞれに違いがあり、使い手にとってデメリットになる場合もあり、どちらを選択するのがいいかは使い手の利用状況によって異なります。
その点については、以下で考察してみました。
具体的にどっちがいいのか?上記で比較した表を踏まえて検証してみたいと思います(ここで検証するのはあくまで一例としてですので、絶対的なものではありません。個人それぞれの環境で異なることがありますことはご了承ください)。
大きな選択基準としては、主に2つの点で考えることができます。
1つは利用路線の点。もう一つはポイントサービスの点についてです。
利用範囲の面では両者に差はなくなりましたが、落とし穴に気を付ける必要があります。
特に気をつけなければならないのが、通勤・通学などで定期券を利用予定の方です。
スイカもパスモも、利用路線によっては、どちらかでしか発行できない場合があるからです。
まず、スイカの場合、
利用区間が私鉄だけの定期券は発行できないことには注意が必要になります。つまり、定期の区間にJR線の路線が入っていない場合は、Suicaでは定期券発行できないようになっています。
なので、通勤経路で私鉄・地下鉄しか利用しない場合は、PASMOでなければ定期にできないので、この場合の選択肢はPASMOに限られます。
また、さらに注意しておかなければならないパターンがあります。
それは、Suicaの場合は定期券の区間で「中間にJRをはさむような定期券は発行できない」ということです。
例えば、「東急−JR−東京メトロ」といった「私鉄(or地下鉄)−JR−私鉄(or地下鉄)」のような定期券は発行できません(「JR−東京メトロー東急」や「東急−東京メトロ−JR」のように発着駅にJRがあれば可)。
但し、連絡定期券としてSuica一枚にできない場合でも、磁気定期券との組み合わせにすることは可能です。(Suicaを2枚使う分割定期は不可)。
以上のSuicaの場合とは逆に、PASMOの方も、必ずPASMO発行事業者の駅が含まれる必要があります。定期の利用区間がJRのみだと定期を発行できないようになっていますので、注意してください。
また、定期券の区間で「中間に私鉄・地下鉄を挟むような定期券は発行できない」ようになっています。
例えば、「JR−私鉄(or地下鉄)−JR」のような定期を発行することはできません。
この辺はSuicaと対照的なので、自分がどの路線を利用するのかの注意が必要になります。
このように、自分の利用路線には注意して選ぶ必要があります。通勤・通学で定期を作れないのは致命的と言ってもいいので、予め利用予定路線を考えておくことが大事です。
発行枚数の点ではSuicaにやや軍配が上がりますが、以下のようにいくつかの点でパスモを持つメリットもあります。
まず、ポイント制度の面についてはそれぞれで大きく異なります。
「Suicaポイントクラブ」の方は、加盟店ごとに付与ポイントは異なり、買い物100円につき1ポイントの場合と200円につき1ポイントの場合があります。1ポイント=1円相当なので、ポイント還元率は、0.5〜1%になります。
但し、Suicaポイントクラブには入会条件があり、モバイルスイカユーザーか、特定のクレジットカードのユーザーである必要があります(⇒詳しくはこちらを参照)。
また、Suicaを使って提携店でショッピングをした場合にのみポイントがたまります。
これに対して、パスモの方は、Suicaポイントクラブのような「共通ポイント」ではなくて、クレジットカードを併用することによって有利にポイントを稼ぐことができるようなシステムをとっています。
例えば、特定デパートで割引が大きくなるものや、乗車するだけでポイントを貯めることができるものなどもあるので、上手く使えばポイントが貯めやすくなっています。これはSuicaにはない特典です。共通ポイントよりも、多様性がありますので、自分の使い方に合っていればパスモの方がお得になる可能性があります。
⇒パスモでお得なクレジットカードはこちらにまとめてあります
以上の点からポイント面について考察すると、
Suicaポイントの場合は、Suicaを使って提携店でショッピングをした場合にのみポイントがたまりますので、駅ナカなど、Suica加盟店でのショッピングが多いタイプの人は、Suicaを選択した方が効率的になります。
これに対して、特定の鉄道に乗る機会が多かったり、東急など私鉄系の百貨店・スーパーなど買い物をする店が大体決まっている人は、パスモを選択する方がトクになる場面が多いといえます。
その他の選択基準としては、おさいふケータイで使いたい場合は、PASMOはおさいふケータイに対応していないので、これは文句なくモバイルタイプのあるSuicaしか選択肢がないことになります。
また、どちらにするか迷っている方、もしくはどっちにも魅力を感じている方は、「PASMO」と「モバイルSuica」を併用するという選択肢もあります。
財布に2枚カードが入っていると、誤作動の原因になりますが、カード型とモバイル型を両方持てば誤作動も回避できるというメリットもあります。
最後に、以上の考察を簡単に表にしてまとめておきます。
Suica(スイカ) を選んだ方いい人 |
■定期を作る場合の利用路線が「JRの路線のみ」もしくは「中間にだけ私鉄をはさむ場合」 ■駅ナカなど、Suicaポイント加盟店での買い物が多い人 ■モバイル(おさいふケータイ)で使いたい人 |
PASMO(パスモ) を選んだ方いい人 |
■定期を作る場合の利用路線が「私鉄のみ」もしくは「中間にだけJRをはさむ場合」 ■乗車ポイントなどでポイントをお得に貯めたい人(乗車回数が多い人) ■私鉄が運営する百貨店での買い物が多い人 |
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